後は野となれ花となれ、の発想がないのか?【『県外』守れず謝罪 首相、辺野古移設を表明】

日本って「一応」は「民主主義」の国でしょ。
沖縄県民の殆どが拒否し、日本国民も拒否している「在日米軍」の基地を提供し続けるなんて、積極的奴隷意思の発露でしかないように私には見えます。


在日米軍全体の抑止力を現時点で低下させてはならない

そもそも問題になっている在日米軍は「海兵隊」、つまりは攻撃用部隊であって、日本の「専守防衛」という言明と大きく異なる存在でしょうが。すなわち「在日米軍は抑止力ではない」。


しかも在日米軍の存在の根拠になっている日米安保条約は東西冷戦の終わりに伴って本来は役割を終えるべきだったんですよ。それをしなかった最大の戦犯は自民党自民党の「アメリカの腰ぎんちゃく」or「植民地」的政策のおかげで、一体どれだけの人々が被害を蒙り、嫌な思いをして来たのか、鳩山は理解すべきでしょう。


いや理解しているからこそ基地の移設について「国外移設・最低でも県外移設」という宣言をしていたのだと私は信じたいのですが、一国の首相が最低限守るべきモノを守れなかったというのは、せっかくの政権交代の意味に暗い影を落とすどころか、またもやアメリカ追従の自民党政権の誕生を生み出す契機ににしかなりえないでしょうが。


ここは腹を括って「自論」を強引に推し進める方が国民の支持は得られると思うのですが。民主政治の原理にのっとり、「国外移設・最低でも県外移設は譲れない」と言って、後は野となれ花となれ、でいくべきですよ。

アメリカとの交渉が上手くいかずに決裂となって、内閣は総辞職、衆院選参院選で、再び自民党がのさばったとしても、「鳩山はできるだけのことはやった」と評価されますよ。


http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2010052402000066.html
『県外』守れず謝罪 首相、辺野古移設を表明
2010年5月24日 東京新聞朝刊


学童疎開船「対馬丸」の記念館の視察に向かう鳩山首相。歩道には「公約を守れ!」の横断幕=23日午後、那覇市


 鳩山由紀夫首相は二十三日、沖縄県を再訪問し、米軍普天間飛行場宜野湾市)の移設問題をめぐり仲井真弘多知事と県庁で会談した。米軍キャンプ・シュワブのある同県名護市辺野古沿岸部に移設する考えを正式に伝え、県外移設の断念を陳謝した。仲井真知事は「大変遺憾で、極めて厳しい」と述べ、移設は困難との見方を示した。その後、首相と会談した名護市の稲嶺進市長は受け入れ拒否を明言した。 
 首相は知事との会談で、移設先について「国内および日米間で協議を重ねた結果、辺野古付近にお願いせざるを得ないという結論に至った」と説明。「できる限り県外という言葉を守れず、県民に大変混乱を招いたことを心からおわびする」と謝罪した。
 工法については、日米で継続協議することを踏まえて言及しなかった。
 県内移設を決断した理由については、韓国海哨戒艦沈没事件が起きた朝鮮半島情勢を挙げ「東アジアの安全保障環境に不確実性が残る中、在日米軍全体の抑止力を現時点で低下させてはならない」と述べた。
 これに対し仲井真知事は「時間をかけ説明と納得のいく解決策を出してほしい」と求めた。会談後、記者団には「県民は裏切られたという感じが非常に強くなっている」と述べた。
 このほか、首相は在沖米軍の訓練をできる限り県外に分散移転する方針を表明、二十七日の全国知事会議で協力を求める考えを説明した。さらに沖縄の基地負担軽減策として(1)本島東方の訓練海域「ホテル・ホテル」の一部返還(2)航空機騒音の軽減−などを挙げ、米国と交渉を進める考えを示した。
 この後、首相は沖縄北部十二市町村長と会談し、辺野古移設に理解を求めた。これに対し、名護市の稲嶺市長は「極めて残念で怒りを禁じえない。断固反対する」と受け入れを拒否する姿勢をあらためて表明した。