自衛隊は災害救助隊・沿岸警備隊にせよ

自衛隊の成り立ちを知る人はいるのでしょうか?ここでは触れませんが、日米安保条約の締結によって、自衛隊の役割は大きく変わりました。簡単に言えば、旧東西冷戦の中で旧ソ連を「仮想敵国」とした米国の思惑で肥大化した軍事組織ですよね。もっとぶっちゃけて言えば、アメリカの軍事的極東戦略、つまりは東アジア諸国の「共産化」を防ぐという名目の一部を担っていた訳です。


ところが冷戦構造が崩壊した今も自衛隊は存続しているのが現状です。


ネットで真実を知った」おめでたい人の意見だと
「軍備を持たない国家は国家ではないイィィィィ!」

なんですが、軍事力を持たない国家は世界中にいくつかあります。
まあ、他国に軍事力を依存している国もあれば、独自の路線(バチカンモナコ)といったところもあります。


冷戦構造が崩壊した現在、自衛隊の役割も当然変わっていくのが本来のはずです。しかしながら、米軍の腰ぎんちゃくのようにくっついているのが自衛隊自衛隊の軍事費は、米、中、仏、英、露、独に次いでの7位です(2009年)。
 しかし2008年のグラフを見るとアメリカだけが突出して
 他はあまり差はありませんね(;´Д`)
 日本の在日米軍への思いやり予算は約2000億円(;´Д`)
 在日米軍もいまだにいますから、もはや日本は軍事大国といっていいでしょう。


冷戦崩壊の時、自衛隊のあり方を見直す機会を日本は逸しました。「共産化を防ぐ防波堤」であったものが、アメリカの「テロとの戦い」という新たな軍事戦力の片棒を担がされております。世界各国へ自衛隊は派遣されていす(国連の活動もありますが)。


これのどこが「専守防衛」なのでしょうか?日本の自衛隊の存在の根拠であった冷戦は崩壊(共産化を防ぐ名目も消滅)したにもかかわらず、世界でもトップクラスの軍備を整えているのが自衛隊です。「専守防衛」という領域はもはや超えております。


前も書きましたが、東アジアにおける軍事的な緊張の原因の、そのまた原因をつきつめると、結局は、在日米軍の存在と、自衛隊の存在でしょう。中国の脅威を喧伝するアタマの悪い人々がおりますが、中国の脅威なんて、かつての旧ソ連と比較すれば微々たるモノですよ。北朝鮮の(個人によるテロの危険性を考えても)軍事的脅威はほぼ皆無です。
 あの国は戦争を始めたら国がつぶれるので、
 ああいう訳の分からん外交を展開しているのでしょう。


日本の自衛隊在日米軍の存在が中国の急速な軍拡を招いていることはほぼ間違いはありません。結局はアメリカの軍事戦略「テロとの戦い」が原因なのでしょう。


自衛隊は、安保体制時の役割を既に終えています。アメリカの新兵器(機密扱いを除く)をいまだに買わされてもおります。日本みたいなちっぽけな国に、今の時代、6隻もイージス艦が必要でしょうか?周り中敵だらけのイスラエルじゃあるまいし、金を使い過ぎです。これはアメリカの軍産複合体の思惑もあるでしょうし、日本では三菱重工等々の思惑も絡んでいるのでしょうが。


しかし日本が周辺諸国との安定した国交を継続したいのならば、自衛隊の肥大化した軍事力を見直し、解体し、海上保安庁と統合して沿岸警備隊くらいにするのが妥当ではないでしょうか。自衛隊が解体されても彼らを再訓練して災害救助隊・沿岸警備隊員とすれば、自衛官はほとんど失業しないでしょう。多くの航空自衛官・陸上自衛官の再訓練の経費も、現在の軍事費(防衛費)約5兆円よりはるかに安あがりでしょうし(笑)