大国「中国」を認めない阿呆がいる

中戦略経済対話:「G2」体制始動 米、懸案より協調優先/中、主導権握り満足感
http://s02.megalodon.jp/2009-0801-0127-59/mainichi.jp/select/world/news/20090730ddm002020065000c.html
毎日新聞 2009年7月30日 東京朝刊)

米中、21世紀に包括的協力…G2時代を予告
http://s01.megalodon.jp/2009-0801-0127-11/japanese.joins.com/article/article.php?aid=118568&servcode=A00§code=A00
中央日報 Joins.com 2009.07.30 08:14:20)

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数年前から流行りだしたBRICsという言葉を出すまでもなく、国際的には、中国の大国としての存在感はどんどん増すだろう。オバマ政権発足後、ようやくアメリカもその現実を認めたらしく、前ジョージ・サル・ブッシュ政権とは異なり、米中の戦略的対話は頻繁に行われている。


東アジア圏の経済的繁栄と安全保障は今後ますます中国を抜きにしては全く成立しない。これが国際社会の共通認識ではないだろうか。


二昔前ならば「日本」がキーになったのだろうが、もはや世界の潮流は、
中国:アジアの大国
日本:アメリカ合衆国日本州
という冗談も通じるレベルになっているのではないだろうか。


この「大国としての中国」を認めない、あるいは正確に理解できない阿呆で香り高い方々がネットには多数いる。この香ばしい方々は中国の軍事費の増大についてやたらと危機感を煽り、怯え、日本の防衛力(戦力)増強を叫んでいるが、無知蒙昧の極みである。30年前の東西冷戦時代であれば、日本と中国の立場・言い分は正反対だったろう。
日中平和友好条約を締結しているにも関わらず、日本は(アメリカと共に)旧東側陣営であった中国を仮想敵国とし、防衛予算という名の軍事費を増やし続け、自衛隊の近代化を進めて来たのではなかったのではないか。中国からすれば、日本がやって来たことを我々は今やっている、だろう。だいたい兵器ひとつあたりの単価が今と昔とでは違いすぎる。
 ※そもそも現防衛省中国人民解放軍に視察団を送ったりしとるがな(;´Д`)


軍事的緊張という意味で考えれば、現在よりも、旧東西冷戦時代の方がはるかに危険だったのではないか。何せ日本は極東における米国の最前線基地だったのだから。
日米安保(軍事同盟)にしても、米国の体の良い太平洋の防波堤が日本だったではないか。


東アジア地域での安全保障の最大の懸念は、阿呆のネトウヨが絶叫しているように中国ではなく、1945年当時の日本と同様にムチャをやらかすかもしれない北朝鮮の動向であろう。


しかしながらかの国は中国やロシアの支援がなければ崩壊する国であるし、現状では通常兵器を稼動させるためのオイルもない。つまり事実上、危険度は非常に小さい。
核実験成功といっても、核弾頭をミサイルに搭載できる技術があるとも確認できていない。「そんな技術はない」といっても間違いあるまい。危険があるとすれば「ミサイルの日本および韓国への発射」、無差別「核テロ」の実行だろうが、果たしてそれを敢行して、何か北朝鮮に利することがあるだろうか。全くない。そんなことをしてしまえば、北朝鮮からロシアも中国も堂々と手を引かざるを得なくなり、かの国が崩壊するのは間違いないからである。


過去の歴史が証明しているように、いくら軍備を整えても、国際政治の中での外交というのは全く成功しないものである。


とにかく今回の米中対話は喜ばしいことであると同時に、日本をアタマ越しかよ(;´Д`)とちょっと思ったニュースであった。