絶望者の教理問答【6】ネットは誰の物でありどういう場なのか?

答:誰の物でもないはずが、実際は娯楽からビジネスへと
  ビジネスとしてのドメインが拡大過多になって来ているようだ。
  何でもかんでもフラッシュor動画広告ばかりという現実。


日本のネット利用といえば『Web2.0』とかいううわっつらをなぞっただけの
『マスコミ用語(?)』が流行ったが、
後述の梅田氏の指摘はことごとく外れている感は大。
まあ2006年時点の記事だが。
 【参考】     
 『ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる』 梅田望夫 (著)
  http://www.bk1.jp/product/02641540
 http://www.asahi.com/digital/column/column03_1.html 梅田望夫
 http://www.asahi.com/digital/column/column03_2.html 梅田望夫
  >不特定多数無限大の人々の「知」の集積 (;´Д`)「無知」の集積の間違いでは?
 ここで述べられている「ムーアの法則」の限界説はそろそろ語られているし、
 「ムーアの法則」をネットビジネスに当てはめるのはムリがありすぎる。


で、上記の彼の言い訳。
 日本のWebは「残念」 梅田望夫さんに聞く (2009年06月01日)
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0906/01/news045.html
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0906/01/news045_2.html
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0906/01/news045_3.html
 【参考】
 『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書中川淳一郎著)
  http://www.bk1.jp/product/03102917


Webを使っていて常々感じるのは、
Webは「ネットが利用できるあらゆる階層のあらゆる人間の表現の場」ということ。
しかしながらブログやサイト使っても大概が読まれもしていないし、
単なる日記を上回るクオリティの高い記事を提供しているところも少ない。
2chという匿名掲示板はまるでゴミをためこむ壺のようなところだし、
mixigreeといったSNSは、
企業側の品質管理や顧客満足度への貢献がお粗末極まりないし、
利用者側のインターネットリテラシーも著しく差が生じていているのが現状。


前々から繰り返し書いていたことだけれども、
日本におけるネットの最大の問題は、やはり
■あらゆる知的水準の者が殆ど同じ場で接点を持つことが出来るようになったこと
だと私は考えている。


日本がインテリと(誤解を招く表現だが)無知な民衆が
同一の空間に混在する場を始めて作ったのが
あの「軍隊」という集団であったことは有名な話で、
インテリはここで「知的能力」の無力さを思い知らされ、
観念・信念の自己体系を再び構築せざるを得なかったという暗い場だった。


ネットも同様な空間なのではないだろうか。
ネットでのくだらない議論(といえないような遣り取り)をみるにつけ、
私には先の仮定が、説得力を増してくるように思われる。